教育文化経営学院

大学院入試(教職大学院・教育学研究科)、大学編入、社会人入試、総合型選抜 対策予備校/通信制大学サポート校/小学校教員資格認定試験 対策予備校/卒業論文、修士論文、学術論文 執筆支援/教員免許状取得相談/法人向けセミナー・講座  お問い合わせは、E-mail: pedagogy@pedagogy-s.com まで。

究極の「してもらい上手」

 金間大介さんの『先生、どうか皆(みんな)の前でほめないで下さい――いい子症候群の若者たち』 (東洋経済新報社、2022年)で、ドキッとしたのは、「主導権逆転」(80頁)について書かれている部分です。

 教師あるいは大人が、学生あるいは若者を教育しているつもりが、いつの間にか、学生あるいは若者に主導権が握られている、ということです。

 これは、気を付けなければ、すぐに起こってしまうことです。
 私の学生だったら、普段からいろいろな話をしていますのでそういうことにはほとんどならないのですが、学生になる以前あるいは学生でない状況で出会った若者の場合、こうなりがちです。本当に難しいです。

 「主導権逆転」のプロセスを、金間さんは以下のように書かれています。

①まずは意欲を見せる。がんばりたいです、と言う
②同時に、素直でまじめな若者オーラを放つ
③それ以外の余計な言葉は発しない
④それ以外の余計な行動もしない
⑤ついでに、本当はした方が良いと思われる行動もしない。例えば、決して質問したりしてはいけない
⑥「これわかる?」「ならったことある?」と聞いてきたら、再びここぞとばかりに②のオーラを全開に放つ。ここまで来れば、8割がた勝利したも同然
⑦ただし、ここで「はい」とも「いいえ」とも答えてはいけない。リアクションは大人が最も求めるものだ。決して安易に与えてはいけない
⑧以降、とにかく②~⑦をランダムに繰り返す。要するに、素直でまじめないい子オーラを放つ以外、何もしない
⑨時折、疲れた顔や難しい顔を見せる
⑩ゴール! 試合終了。これで大人は全部やってくれます(81頁)

 本当にこのとおりです(>_<)
 私はこれで一度、失敗したことがあります。
 自分の学生ではない若者に「何かしてあげたい」と思い、焦ってしまいました。
 「はい」とも「いいえ」とも言ってもらえないので、その方が望むものは何かと必死になって探してしまいました。これが「全部やってくれます」ということなんですよね。
 「どうして私があなたの希望を探らなければならないの?」とは思ったのですが、目の前に反応してくれない人がいると、自分が適切なことを言えていないのではないか、と不安に思ってしまうんですよね。結果、「相手のご機嫌を取る」ような時間になってしまいました。
 見事に操られていたと思います。
 そして、私だけが動いているわけですから「してもらい上手」の完成、というわけんですよね。

 猛省です。

 

pedagogy-s.hatenablog.com